CBOのスケッチブック

素敵な絵をお届けします

The Second Mrs. Gioconda

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 カニグズバーグの6冊目も歴史ものです。邦訳版の題名は「ジョコンダ夫人の肖像」となっています。モナリザのことです。1975年の作品です。

 ボクはレオナルド・ダ・ヴィンチのことも、弟子のサライのこともあまり知りませんでした。冒頭で作者の提示する謎、モナリザに関わる謎や、サライダ・ヴィンチに可愛がられた理由などに興味がなくて、弱りました。読み終わっても、なるほどという感慨はありません。今のところ。

 物語では、サライミラノ公妃ベアトリーチェ・デステとの交流が描かれています。この公妃を、自分の中に確固とした尺度を持っていて、これに照らして物事の価値を判断する人であるとしています。そして公妃は、万能の天才ダ・ヴィンチの作品を見て、不満を示し、サライの卑俗な風味を加えるように言いました。しかし、公妃は若くして亡くなってしまいます。

 フィレンツェダ・ヴィンチの工房を訪れたジョコンダ氏の第二夫人に、亡くなったベアトリーチェの面影を見たサライが、師にこの人の肖像を描くように強く勧めようと決心したところで、物語は終わります。