The View from Saturday
カニグズバーグの12冊目。邦訳版の題名は「ティーパーティーの謎」。1996年の作品です。ニューベリー賞を受賞しました。
金足農業高校は残念でした。甲子園。これと同じように、各地区の予選を強いチームが次々に勝ち上がっていくという、クイズ大会がこの物語の軸としてあります。
Academic Bowl というクイズ大会がアメリカにはあるそうです。物語では6年生の4人組が勝っていく様子に、4人のそれぞれのエピソードが挟まっています。また、4人の担任の車椅子の女性教師もこれに絡みます。
邦訳版の題名にあるように「謎」というか、伏線かと思われるものが出てきますが、解決されずに終わった感じです。ボクは「不思議の国のアリス」はよく知らないので、ハンプティ・ダンプティと言われてもピンと来るものはありません。
4人の一人ずつのエピソードは、それなりに良いんですけど。
ボクは英語の勉強として、英語を読むために読んだのでまだ諦めもつきますが、ガッカリする人も多いのではないでしょうか。英語圏の常識や読解力が無い為に楽しめないということでしょうか。そういうことにしておきますか…
ブラックの萌芽
ボクには、せがれが二人います。上の方は結婚してアパートに住んでいて、昨年、孫ができました。下の方は4月に、とある運送会社に就職した新入社員です。この下のせがれのジレンマを書きます。
ここで、せがれは何日か、とある営業所の応援に行きました。そこの女子社員が一人辞めてしまったあとに、補充ができずにいるので、交代で誰かが応援に行っているのだそうです。勤務時間は9時から6時まで。一人いる女子社員、Fさんに教わりながら、伝票の打ち込みや電話番をしたそうです。この先も、その営業所に新しい人が来るまで、交代で応援に行くそうです。
せがれの普段の勤務は8時30分から5時で、朝は家を7時20分頃に出て、帰りは6時頃。遅くても8時頃には家に帰ります。
応援の日は、朝家を出るのは7時30分頃で良いのですが、帰りは8時30分頃です。6時に会社を去ることはできないと言います。一人いる女子社員、Fさんが残っているから。
まだ応援見習いのせがれは、Fさんを残して7時30分頃に会社を出るそうです。Fさんに最後まで付き合う日には、何時になるのだろうかと恐れています。家で自由に過ごす時間が無くなってしまうからです。
6時になったらさっさと帰ってしまえとボクが言っても、せがれは無理だと言ってききません。Fさんが帰らないで頑張っているのに、自分だけ先に帰るわけにはいかないと。
それじゃあ、自由に過ごす時間が無くなるのは諦めるんだね、と言うと、納得できずに、ため息ばかりついています。ジレンマですね。
せがれの見るところ、仕事が多くて、残ってやらないと終わらない(破綻してしまう)感じだそうです。では、Fさんが残っている理由はどれでしょう。
1)残業代を稼いでいる
2)会社に感情移入している(自分が営業所長だとでも思っている?)
3)真面目でガッツがある
1)なら、どうぞご自由にと言えるかもしれませんが、どうも残業代は出ていない感じだそうです。2)と3)の両方でしょうか。破綻させないように頑張っているのでしょう。職場にこういう人がいると、他の人が迷惑します。また、こういう人々のおかげで日本の企業は成り立っているのかもしれません。
定時でさっさと帰ってしまって、破綻するなら破綻させないと、会社は絶対に人を増やしません。平社員がどんなに「人が足りません」と言っても、平社員が頑張って破綻を食い止めている限り、会社はOKです。
もう一人の女子社員が辞めてしまったのも、Fさんに付き合えないと思ったからかも知れませんね。いわゆるブラック職場の萌芽であろうと思います。すき家の深夜のワンオペも、会社に感情移入していて、真面目でガッツのある人が、「一人で大丈夫です」と言って始まったことではないかと邪推しています。
猛暑について考える
暑いです。でもボクは、CO2などの温暖化ガスによる地球温暖化説は信じていないし、心配していません。それよりも、地球の公転軌道と自転の傾きの変化を心配しています。杞憂に過ぎないかもしれませんが…
目下の疑問は、地球の公転軌道や自転の傾きの変化を、誰かリアルタイムに観測しているのかどうかです。公転軌道は10万年周期で伸び縮みを繰り返しているそうです。自転軸の角度は22度から24度の間で4万年周期で変化しているそうです。今がどのあたりなのか、知っている人はいるのでしょうか。
もしかすると、今は気候の激変期が始まったところで、その後には氷期が来るのかもしれません。天体の運動は長〜い期間をかけて少しずつ変化するのではなく、意外に瞬間的に変わる時もあるかもしれません。地球の自転軸は今ちょうど、グググッと動いているかもしれません。天文学者は知っていても、人々がパニックを起こすことを恐れて秘密にしているとか…
この絵は昔、NHK教育でやったリコーダー教室の一場面です。先生の率いるプロのみなさんが「薬草摘み」とかいう曲を演奏しているところです。
LGBT炎上について考える
ここで何回か圏央道をドライブしました。ところどころに、丸い制限速度を表す電光板がありました。80㎞/hとか70㎞/hとか100㎞/hとか。これを守らないクルマが多くてアタマに来ました。
制限速度を守っているのは、一部のトラックやボクくらいなものでした。これらのトラックは何か機械が繋がっていて、80㎞/h以上を記録すると、帰ってから譴責処分をくらうので、仕方なく守っているのに過ぎないのかもしれません。走行車線には、これらのトラックやボクみたいなクルマがあるのに、ボクの鼻面をかすめて走行車線に入ったかと思うと前のトラックにグングン近づいていって、すぐまた追い越し車線に戻るという行為をする者がいるのが、むしろ不思議です。それほど制限速度を守りたくないなら、追い越し車線をずっと走り続けるほうが、合理的です。
ボクは、これはこれ、あれはあれと器用に仕分けることができません。ボクのアタマの中の道徳的回路はひとつにつながっています。
高速道路の制限速度を守らないというのは、決められたことを守らないということなので重大だと思います。LGBTの人を差別することを禁ずる法律があっても、守らないよということです。
LGBTに限らず、すべての人を平等に扱う立派な人ならば、高速道路の制限速度は当然守るでしょう。高速道路の制限速度は守らないくせに、LGBTの差別を騒ぐのは偽善者だと思います。邪悪な政治的意図さえ感じます。
とはいえ、ボクが高速道路の制限速度を守るのは立派だからではなく、そのほうが楽だからで、決められた事を守らない場合もあります。そういうわけで、ボクのアタマの中にも道徳的な優先順位という考え方があります。高速道路の制限速度を守らないことなんてたいしたことではないという考え方です。
LGBTの皆さんも差別されて苦しいでしょうが、金や恨みの為に殺された人や、交通事故で死んだ人や、強姦された人や、いじめられた人や、財産を盗まれた人も苦しいと思います。
殺人事件の被害者数は確実に減っているので、これがもう少し減ったら、LGBTのことも考えるということでどうでしょう。
T-Backs, T-Shirts, COAT, and Suit
カニグズバーグの11冊目。邦訳版の題名は「Tバック戦争」。1993年の作品です。だいぶ近づいてきました。
主人公のクロエは、12歳の少女です。夏を前にして親友二人から、契約書にサインするように迫られます。いわく、髪が気に入らない日は他の二人に電話して、三人でプールへ行く、というものです。電話が来たら断れません。
クロエはサインを断る口実に、夏の間中、ここには居ないと言ってしまいました。どこかへ行かねば。この際、母親の再婚相手の姉のところへ行くしかないようです。
フロリダの西海岸に住むバーナデットおばさんは、バンでサンドイッチやホットドックを売る仕事をしています。屋台ですね。港には彼女のお馴染みのおっさん達がいます。船に積み荷を載せたり降ろしたりする人々や、ドックで働く人々です。バーナデットのボクのイメージは、シガニー・ウィーバーです。
クロエが、バーナデットと犬のデイジーとの毎日に馴れたころ、Tバック戦争が勃発します。
ワンダとベルマという姉妹がバーナデットの同僚として新しく来たのです。彼女たちもそれぞれバンを乗り回して、食べ物を売ります。そして、バーナデットのルートのお客を全部かっさらっていきました。なにしろ彼女達はTバック姿なのですから。おっさん達にはバーナデットのバンは目に入りません。
ボクのポイントふたつ。
“We are descendants of Joan of Arc.”
9ページ。飛行機で隣りの席のばあちゃんにクロエが言ったことば。誰の子孫でしょう?
Joan of Arc はジャンヌダルクのようです。
“What about Lionel? Is he leading men off the path of righteousness?”
127ページ。教会の怖いおばちゃんにバーナデットが言ったことば。
Lionel って誰? ライオネル・リッチー? 謎です。
虎ノ門ランキング
YouTube で虎ノ門ニュースをよく見ます。話題のニュースに下記の人々がコメントします。話半分としても、NHKやマスコミや野党の下劣さがよくわかって面白いです。ここで、コメンテーターのランキングを発表します。
百田尚樹、有本香、武田邦彦、須田慎一郎、青山繁晴、上念司、大高未貴
竹田恒泰、ケント・ギルバート、石平、井上和彦、藤井厳喜、高橋洋一
1位 武田邦彦
以前からのファンです。そろそろ老いが目立つように見えます。
2位 高橋洋一
この人はテキトーなことは言わないと思っています。
3位 上念司
話がわかりやすい。全部は真に受けるつもりはないですが。
4位 青山繁晴
感情に訴えるところが嫌いですが、情報に真実味があります。
5位 藤井厳喜
しゃべりが落ち着いていて好感がもてます。
Up from Jericho Tel
カニグズバーグの10冊目。邦訳版の題名は「エリコの丘から」。いわくのありそうな題名ですが、物語にはあまり関係ありません。これまでの作品とはちょっと変わったマジカル・アドベンチャーです。1986年の作品です。
主人公のジーンマリーは、11歳の少女です。内心では、学校の女子達を「クローン」と呼んでいます。身なりも頭の中も皆似たものばかりだからです。女子達とは距離をおいていますが、自分と同じくトレーラーに住むマルコムという少年とは交流を始めます。帰り道に見つけた鳥の死骸を、二人で空き地に埋葬し、ウエザグラムを吊るしました。この場所を「エリコの丘」と名付け、他にも虫などを埋めました。
そしてある日、ふたりはエリコの丘から特別な場所へ落ちていきました。
そこには往年の名女優が居て、二人に任務を与えます。彼女が死ぬ前に身に付けていた宝石、「レジーナ・ストーン」を探して取り戻すことです。彼女は何人かのバスカーを自宅に呼んでパーティーを催している最中に、心臓麻痺(心筋梗塞?)で死んだのでした。そのなかの一人が奪っていったようです。
バスカーとは、将来のスターを夢見ながら、ニューヨークの街角で芸を見せているパフォーマーのことです。幸運を呼ぶ宝石を持ち去ったのは歌手志望のエマジーンだったのですが、一度は才能を見いだされたのに、スターへの道が彼女に開かれなかったのは何故でしょう。レジーナ・ストーンは効き目がないのでしょうか。
その答えは…