CBOのスケッチブック

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Up from Jericho Tel

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 カニグズバーグの10冊目。邦訳版の題名は「エリコの丘から」。いわくのありそうな題名ですが、物語にはあまり関係ありません。これまでの作品とはちょっと変わったマジカル・アドベンチャーです。1986年の作品です。

 主人公のジーンマリーは、11歳の少女です。内心では、学校の女子達を「クローン」と呼んでいます。身なりも頭の中も皆似たものばかりだからです。女子達とは距離をおいていますが、自分と同じくトレーラーに住むマルコムという少年とは交流を始めます。帰り道に見つけた鳥の死骸を、二人で空き地に埋葬し、ウエザグラムを吊るしました。この場所を「エリコの丘」と名付け、他にも虫などを埋めました。

 そしてある日、ふたりはエリコの丘から特別な場所へ落ちていきました。

 そこには往年の名女優が居て、二人に任務を与えます。彼女が死ぬ前に身に付けていた宝石、「レジーナ・ストーン」を探して取り戻すことです。彼女は何人かのバスカーを自宅に呼んでパーティーを催している最中に、心臓麻痺(心筋梗塞?)で死んだのでした。そのなかの一人が奪っていったようです。

 バスカーとは、将来のスターを夢見ながら、ニューヨークの街角で芸を見せているパフォーマーのことです。幸運を呼ぶ宝石を持ち去ったのは歌手志望のエマジーンだったのですが、一度は才能を見いだされたのに、スターへの道が彼女に開かれなかったのは何故でしょう。レジーナ・ストーンは効き目がないのでしょうか。

 その答えは…